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『わたしの描き方』制作ウラばなし③〜撮影篇〜

2021.11.19

Behind The Scenes

こんにちは。コーナーの撮影を担当している織原です。

今回は、『わたしの描き方』の撮影ウラ話についてすこしですがお話したいと思います。

絵が出来上がる過程を俯瞰から撮影するという

至ってシンプルな構図ですが、限られた機材と時間

さらには、作家さんや漫画家の方のアトリエをお借りして撮影するため、

事前に下見ができないという状況の元、なんとか完成に至っております。

今回は、機材のセッティングから撮影環境について触れていきたいと思います。

●使用機材

カメラ:BlackMagic Pocket Cinema Camera 6K

レンズ:Canon EF 16-35mm f2.8L

三脚:軽量のビデオ三脚、俯瞰撮影用アーム

照明:コンパクトビデオライト

音声機材:ZOOM H5、有線ピンマイク

電車移動でロケ先まで向かうのでなるべく荷物をコンパクトにするため

必要最低限の機材で挑みます。

本来であれば三脚が倒れないように、ウエイトを持って行ったり

描いている手元に影が出ないように出力の大きい照明機材を用いて部屋全体を明るくするのですが

場所を選ばずに使えるバッテリー駆動のライトや、バランス次第でウエイトを使わなくても済むような

セッティングを事前に社内でテストをしています。

撮影機材ももちろんですが、人数もディレクターとカメラマンの2人の最小人数で行います。

●撮影セッティングと環境

取材先の方の描画方法は直接紙に描かれることもあれば、ペンタブで描かれることもあるため、

その時によってセッティングを変えて撮影しています。

例えばペンタブの場合はペンを持つ手元と出力先(PCモニター)が離れてるため、

直接紙に描く場合と画角やアングルが異なります。

現場判断が多いので、決められた撮影時間内でアングルを探り

三脚を立てる位置も時には三脚の一本の足をテーブルの上に乗せて…なんて

大変恐れ多い状況で撮影させていただくこともあります…(ちゃんと許可頂いております)

描いている時に頭が映り込まないアングル、部屋の照明で頭の影が描いている絵に影響しないアングル

そしてなにより真俯瞰であることがとても重要で、左右上下が綺麗に正体する(四角い形が盾と横の線が垂直水平であること)

少しでもずれてしまうと、キャンバス上に描かれた絵が歪んで見えてしまうのです。

これが毎回非常に苦労しますがやるたび初心を思い出します。

余談ですが、実はこの「正体」を再現する感覚を覚えておくと他の撮影でも役に立ちます!

照明、アングルといった諸々のベスト位置を探るのが、収録している時間よりも大切です。

最近はiPhoneやスマートフォンでも高クオリティの動画が撮影できる時代で、ひょっとしたらそういったデバイスで撮影をしてみるのも面白いのではないだろうかと考えたりします。最近ではiPhoneで撮影された映画なんてあったりもしますし。

身近な撮影方法をみつけて視聴者の方々が自分だけの「わたしの描き方」を見つけてシェアする・・なんてムーブメントがあったらすばらしいですよね!

ノージーやクラフトさん、シナプーもきっと

たくさんの人の『わたしの描き方』をみたいのではないでしょうか?

レッツひらめき〜〜〜

<番組紹介>

NHK Eテレ「ノージーのひらめき工房」

好奇心旺盛なノージーは、日常の中から見つけたある事象をいつも楽しい遊びへと発展させていきます。工房で仲間のクラフトおじさんとシナプーたちと一緒に繰り広げられる、ひらめきとチャレンジに溢れる創作遊び。

テレビの前のお子さんたちも真似したくなる工作のアイデアが目白押しです!

関連ページ:「ノージーのひらめき工房ってどんな番組?」

本放送(Eテレ) 毎週土曜 午前8:10~8:25

再放送(Eテレ) 毎週水曜 午後15:45~16:00

制 作  NHKエデュケーショナル・ビヨゴンピクチャーズ