BLOG

ブレードランナー2049

寺嶋章之 2017.11.05

My Favorite Things

at_3004

「ブレードランナー2049」を見ました。

前作「ブレードランナー」が公開されたのは35年前。
映像関係の仕事をしている僕ら世代の人、ほとんどが影響を受けているといってもいい映画だと思います。
シド・ミードの未来都市や乗り物の優れたデザイン。
ジョーダン・クローネンウェスのサーチライトとフレアをガンガン映した撮影。
ダグラス・トランブルの美しい特撮。
そして、何と言ってもヴァンゲリスの音楽。

で、今回の続編はというと、

ストーリーの辻褄とか、やたらたと長い上映時間とか、これは厳しいなあと思ったのですが・・・

なんかずーっと感動しっぱなしで、
この感動はなんだろうと考えたのですが、
オープニングからずっとつづくシンセサイザーの特徴的な音じゃないか、と気がつきました。
前作でヴァンゲリスが使っていたCS80の音色がずーっと鳴りっぱなしなのです。

その音を聞いていたら
35年前の記憶がドワーっと蘇ってきて
上映中その断片を紡いでいました。

新宿ミラノ座の巨大スクリーンで何度も見て、
表に出たら夜の雨の歌舞伎町に打ちのめされた、とか
夜の閉ざされた汚い都市から緑溢れる世界に逃亡するハッピーエンドが
抑圧や束縛から逃亡したかった十代の自分にとって救いになってた、とか
さらに十年経って、あのハッピーエンドは不本意でした、と逃亡シーン無しのディレクターズカット版が公開され、とても困惑させられたとか、
バブルとともにCMや音楽だけではなく、
お店やいろんなもののデザインがどんどんブレードランナーになっていったとか、

しばらくずーっと忘れていたことがどんどん思い出されて、
まるで自分の半生を振り返りでした。

音が記憶を呼び覚ますことってあるんですね。

監督が同世代で強烈なファンなのは間違いないと思います。

最初にブレードランナーと出会ったときの衝撃と感動を
とにかく蘇らせる、というのがテーマだったのかもしれません。

初めてこの作品を見る人は絶対に楽しめないと思うなあ。